頭ではわかっているのに動けない本当の理由

7話シリーズ・体感記憶リセット入門

「思考のループは、脳の疲れのサイン」
という前回の記事の続きです。

なぜ、
頭では「やった方がいい」とわかっているのに、
体がついてこないのでしょうか。

こんなこと、ありませんか?

  • ノートや手帳には「やりたいこと・やることリスト」がぎっしり
  • どう動けばいいかも、頭ではちゃんとわかっている
  • 「今日はこれをやろう」と決めたのに、気づけばSNSや他のことで1日が終わっている
  • 夜になると、「また今日もできなかった…」と自分を責めてしまう

そして、心のどこかでこうつぶやいてしまう。

「私って、意志が弱いな…」
「やっぱり私は、ダメなんじゃないか」

もし、こんな感覚が少しでもあれば、
今日のテーマはきっと役に立つと思います。


動けないのは「やる気がない」からじゃない

まず一番お伝えしたいのは、これです。

「動けない=やる気がない」ではありません。

多くの人は、

  • 行動できない
  • 先延ばしにしてしまう
  • 三日坊主で終わってしまう

というときに、すぐに「自分の性格」のせいにしがちです。

でも、実際には

  • 脳が疲れきっている
  • 自律神経がずっと“警戒モード”になっている
  • 過去の体験からくる「からだの記憶」がブレーキを踏んでいる

という “からだ側の事情” が重なっていることが、とても多いのです。


人は「考える前に、もう感じている」

  1. まず、からだが先に反応する
    • ドキッとする
    • 胸がキュッと固まる
    • お腹がギューッと縮む
  2. その反応をあとから頭が「意味づけ」する
    • 「怖いな」
    • 「失敗したらどうしよう」
    • 「また嫌われたらイヤだな」
  3. そして最後に「行動」が決まる
    • やめておく
    • 先延ばしにする
    • 別のことを始めてしまう

つまり、

先に動いているのは“感覚(からだ)”で、
そのあとに“思考(考え)”がくっついてくる

ということなんです。

だから、どれだけ頭で

  • 「大丈夫、大丈夫」
  • 「やればできる」

と言い聞かせても、
からだのほうが「危険かも」「イヤな記憶がよみがえりそう」と感じているあいだは、
ブレーキが外れにくいのです。

ここが、

「考え方を変えようとしてもうまくいかない」

と感じている人が、ずっと引っかかっているポイントでもあります。


行動を止めているのは「脳とからだのブレーキ」

やろうと思っているのに動けないとき、
脳とからだの中では、こんなことが起きています。

  • 新しいことをしようとすると、過去の失敗やイヤな記憶がうっすらよみがえる
  • それに反応して、胸やお腹がキュッと固くなる
  • 体が「また傷つくかもしれない」と判断して、無意識でブレーキをかける
  • 結果として、「やらない」「今日はやめておこう」という選択になってしまう

ここで大事なのは、

行動しない私」は、怠けているというより
“からだが守りに入っている私”

と言ったほうが近い、ということです。

からだは、いつもあなたを守ろうとしています。
ただ、その守り方が「今のあなたの望み」と合っていないだけなのです。


「体に溜め込んだ感情」が、今のブレーキになっていることも

本当は悲しかったのに、笑ってごまかした。
本当は怒りたかったのに、「私が我慢すればいい」と飲み込んだ。

そうやって“なかったことにした感情”は、
どこかに消えるのではなく、

体に「感情のゴミ」のように残り続ける

と言われています。

  • 胸のざわざわ
  • みぞおちの重さ
  • お腹の緊張
  • 首や肩のガチガチ感

こうした感覚の中に、
過去の記憶や感情が「からだの記憶」として刻まれていることが、少なくありません。

そして、新しい一歩を踏み出そうとしたとき、
この“からだの記憶”が反応して、

「またあのときみたいに傷つくかもしれない」
「失敗して恥ずかしい思いをするかもしれない」

と、無意識にブレーキをかけてしまうのです。


自分を責める前に、「脳と内臓」を疑ってみる

だからこそ、動けない自分に対して、

  • 「私は根性がない」
  • 「やる気が足りない」
  • 「他の人より劣っている」

と責める必要はありません。

責める前に、こう問いかけてみてほしいのです。

「もしかして今、
私の脳と内臓が“これ以上傷つかないで”と守っているだけかもしれない?」

この視点を持てるだけで、
少しだけ自分を見る目がやわらかくなります。

その“やさしいまなざし”こそが、
脳と神経の緊張をゆるめ、行動のエネルギーを取り戻していく第一歩になります。


まずは「動けない自分」を責めるのを、少しお休みしてみる

今日お伝えしたかったことは、たったひとつです。

動けないのは、あなたが弱いからではない。
からだと神経が、ずっとあなたを守ろうとしてきただけ。

「私はダメだから動けない」のではなく、
「私のからだが必死で守ろうとしていたんだ」と見方を変えてみると、
胸の奥の「キュッ」とした感じが、少しだけゆるむかもしれません。


次回は

人がどんな順番で動いているのか、
「感じる → 考える → 行動」 という
体と脳の自然な流れについてお話しします。

👉 次の記事
「感じる → 考える → 行動。
人は“感覚から”動いている。だから感覚を整えると生きやすくなる」


頑張っているヒーラー・セラピストのあなたへ

私は「氣とからだの記憶ケア専門家」として、

  • 売上はあるのに、つい自分から値引きしてしまう
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そんな方のために、
脳と内臓に残った“からだの記憶”からアプローチする、オンライン体感セッションを行っています。

「これは自分のことかもしれない」と感じたら、
プロフィールも、よかったらのぞいてみてくださいね。

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